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COLUMN
産後ママの「睡眠の質」が悪い…“睡眠障害・育児離れ”の原因とケア

「睡眠時間はとれているのに疲れがとれない…」それ、産後の“自律神経型不眠”かも?

産後のママにとって、睡眠の質の低下は切実な悩み。
「赤ちゃんがようやく寝たから自分も寝たのに、全然スッキリしない…」
「夜中に何度も目が覚めて、寝た気がしない」
このような状態が続いているなら、単なる“寝不足”ではなく、ホルモンと自律神経の乱れが引き起こす“睡眠障害”が関係している可能性があります。

なぜ産後は睡眠の質が落ちるのか?

ホルモンバランスの急変化

妊娠中に高まっていたエストロゲンやプロゲステロンが、出産後急激に低下します。
これにより、睡眠・覚醒をコントロールする体内リズムが乱れやすくなります。

自律神経のバランスが崩れる

産後の生活は、授乳・抱っこ・寝不足の連続で常に交感神経が優位な状態になりがち。
この“戦闘モード”が続くと、寝ようと思っても副交感神経が働かず、浅い眠りしか得られない状態になります。

「育児離れ不安」も関係?

近年、注目されているのが「育児離れ不安」。
赤ちゃんと離れていると不安になる心理状態が、無意識下で緊張を生み、深い睡眠に入るのを妨げる要因になります。

注意すべきサインと放置リスク

以下のような状態が1ヶ月以上続く場合は注意が必要です。

  • 入眠困難(寝つけない)
  • 中途覚醒(夜中に何度も起きる)
  • 熟眠障害(眠った感じがしない)
  • 起床時の疲労感、動悸
  • 日中の倦怠感、集中力の低下
  • 育児への意欲低下、イライラや落ち込み

特に、産後うつや産後不安障害の初期症状として現れることもあるため、「そのうち治る」ではなく、早めのケアが重要です。

ママが今すぐできるセルフケア

1. 昼間に“脳を休ませる時間”を確保

10〜20分の仮眠でも効果的。スマホやテレビを避け、静かな空間で目を閉じるだけでもOK。

2. 副交感神経を高める入眠ルーティン

  • 寝る前の深呼吸、ストレッチ、温かい飲み物
  • ハーブティー(カモミール・ラベンダーなど)も◎

3. 赤ちゃんと一緒に「休む」意識

「寝かしつけたら家事をしないと…」と無理せず、“自分を休ませる時間”も育児のうちと割り切る。

4. 生活環境の見直し

  • 寝室は暗く、静か、適温を意識
  • 就寝前のスマホ・テレビは控える
  • パートナーとの夜の当番交代制も検討を

柔道整復師・鍼灸師 監修コメント

産後の睡眠障害は、交感神経の過緊張やホルモンの急変が背景にあります。
施術では、頭部や背部の緊張緩和、骨盤周囲の調整を通じて、自律神経のバランスを整えるサポートを行います。
睡眠の改善によって、日中の育児のしやすさも大きく変わるので、気軽にご相談ください。

ママこケアからのメッセージ

ままとこどものからだケア

睡眠は“育児に必要なエネルギー源”です。
でも「夜中何度も起こされるのは当たり前」と頑張りすぎていませんか?
「ママが眠れない=ママのせい」ではありません。
ホルモンや環境、自律神経のバランスなど、“仕方のない要因”がたくさんあるのです。
ママこケアでは、睡眠トラブルや産後の不調に対応できる院をご紹介しています。
我慢せず、専門家に頼る一歩を踏み出してみてください。
※治療内容・方針は院によって異なります。詳細は各院にご確認ください。

睡眠障害・育児離れ”に関連するよくある質問

Q1:産後の睡眠不足はいつまで続きますか?
A1:一般的に、生後3〜6ヶ月頃まで夜間授乳が続くため、睡眠の質が低下しがちです。ただし個人差が大きく、ホルモンバランスや自律神経の乱れにより、1年以上睡眠の質が改善しないケースもあります。早めのケアが大切です。
Q2:産後に「寝ても疲れが取れない」のはなぜですか?
A2:これは“自律神経型不眠”と呼ばれる状態かもしれません。睡眠時間は確保しているのに交感神経が過剰に働いていることで、深い眠りに入れていないことが原因と考えられます。
Q3:授乳中でも睡眠改善のためにできることはありますか?
A3:はい。授乳前に部屋を暗くし、深呼吸を取り入れるだけでも副交感神経が優位になり、質のよい再入眠がしやすくなります。寝る直前のスマホ使用を控えることも効果的です。
Q4:睡眠不足が続くと母乳の出にも影響しますか?
A4:はい。慢性的な睡眠不足はホルモンバランスに影響し、プロラクチンやオキシトシンの分泌が減少することで、母乳の分泌に支障が出ることがあります。睡眠の質の確保は、授乳のためにも大切です。
Q5:産後うつと睡眠障害は関係していますか?
A5:密接に関係しています。不眠が続くことで気分が落ち込みやすくなり、逆に不安やうつ傾向があると眠れないという悪循環が生まれます。早期の対策が産後うつ予防にもつながります。
Q6:自分の睡眠を確保するために赤ちゃんと別室にしてもいいですか?
A6:無理のない範囲での「育児離れ」は推奨されます。モニターを活用する、パートナーと交代制で対応するなど、安心して休める環境づくりを工夫しましょう。
Q7:睡眠の質を改善する整体や鍼灸の効果はありますか?
A7:はい。骨盤の歪みを整えたり、自律神経にアプローチする鍼灸や手技療法は、深い睡眠を促すサポートとして有効です。リラックス効果も高く、定期的なケアが推奨されます。
Q8:昼寝をしても夜眠れないのですが、どうしたらいいですか?
A8:昼寝は15〜20分程度にとどめることで、夜間の入眠に影響を与えにくくなります。夕方以降の仮眠は避け、午前〜午後早めの時間帯がおすすめです。
Q9:産後の不眠にサプリや漢方は使っても大丈夫ですか?
A9:授乳中は使用できるものが限られますので、自己判断は避けましょう。医師や専門家に相談のうえ、身体にやさしい漢方やハーブなどから試すのが安全です。
Q10:睡眠の質を改善するために夫にできるサポートはありますか?
A10:赤ちゃんの夜泣き対応の一部を担う、家事を分担する、ママが安心して寝られる環境を作るなどが重要です。ママが“休んでいい”と感じられることが、何よりのサポートになります。