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COLUMN
「イライラが止まらない…」産後の“交感神経過多”の正体とは?

産後ママの「イライラ」は甘えではない

出産後、「些細なことでイライラしてしまう」「自分でも感情が抑えられない」と悩んでいませんか?
多くのママが経験するこの不調の裏には、ホルモンバランスの乱れ自律神経の不調が関係しています。
特に「交感神経が過剰に働く状態」=交感神経過多は、心と体にさまざまな影響を及ぼします。

交感神経とは?副交感神経とのバランスが大切

自律神経は、私たちの体の働きを無意識にコントロールしている神経で、以下の2つに分類されます。

自律神経の種類 主な働き 状態
交感神経 活動・緊張・ストレス時に優位 戦う・興奮モード(心拍↑・血圧↑)
副交感神経 リラックス・回復・睡眠時に優位 休む・癒しモード(消化・血流↑)

産後ママは育児や睡眠不足、精神的ストレスで交感神経が過剰に働きやすくなり、リラックスモードに切り替えられない状態が続きます。

産後に交感神経が過剰になる主な原因

睡眠不足・夜間授乳

  • 断続的な睡眠により、副交感神経が働く時間が減少
  • 常に“警戒モード”が続く状態に

ホルモンバランスの急変

  • 出産後、エストロゲンやプロゲステロンの急低下が感情の不安定さを招く
  • 自律神経の調節力が落ちる

育児ストレス・情報過多

  • 「ちゃんと育てなきゃ」というプレッシャー
  • SNSや育児書とのギャップに苦しむママも

筋肉の緊張・姿勢の崩れ

  • 抱っこや授乳姿勢による背中や首のこりが、神経系に影響
  • 身体のストレスがそのまま自律神経の乱れに

交感神経過多による主な不調症状

  • 些細なことでイライラ・怒りっぽくな
  • 集中力低下・気持ちが落ち着かない
  • 動悸・呼吸が浅くなる
  • 肩こり・頭痛・目の疲れ
  • 手足の冷え・ほてり
  • 寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚める
  • 胃腸の不調(便秘や下痢)
  • 自分を責める・孤独感

これらは全て「自律神経のバランス」が関係しています。

イライラの悪循環に注意

  1. 睡眠不足やストレス
  2. 交感神経優位
  3. 心と体が常に緊張状態
  4. イライラ・不眠・不調が悪化
  5. 育児に余裕がなくなり、さらに自己否定感が強まる

このループに気づかず「私が弱いだけ」と責めてしまうママも少なくありません。

自分でできるセルフケア|副交感神経を高める習慣

  • 1日1回、深呼吸を意識する
  • →鼻からゆっくり吸って、口から長く吐く(5秒吸って10秒吐く)

  • 寝る前にスマホを見ない
  • →SNSや育児情報から離れるだけでも心が落ち着く

  • 温かいお風呂に浸かる
  • → ぬるめのお湯で副交感神経を優位に

  • 軽い運動・ストレッチ
  • →産後は激しい運動よりも、肩甲骨周りや骨盤をゆるめる軽めの運動が◎
    → 深い呼吸と組み合わせて行うことでリラックス効果UP

  • 少しでも「ママ以外の時間」をつくる
  • → 好きな音楽・ハーブティーなど五感を満たす時間を

専門家に頼る選択も|鍼灸・整体で“神経から整える”ケア

育児中は、自分の不調を後回しにしてしまいがち。
しかし、ママの心と体の安定は、家庭全体の安心にもつながります。
例えば鍼灸や整体では…

  • 自律神経の反応を整えるツボ刺激
  • 頭部〜背中・首の緊張を緩める調整
  • 姿勢改善や血流促進で「緊張モード」からの脱却

薬に頼らず自然な形で整えたいママには、非常に相性の良いケアです。

柔道整復師・鍼灸師 監修コメント

産後のイライラは、単なる「気の持ちよう」ではありません。
交感神経過多=緊張モードの持続が、心と体の両方に影響を与えています。
私たち治療家は、問診だけでなく、姿勢・筋緊張・呼吸・ストレス背景まで多角的に見立ててサポートしています。
「話すだけでも楽になる」「体を整えると心もラクになる」そんな実感を、多くのママが得ています。
我慢せず、ぜひ一度ご相談ください。

ママの不調は、家庭全体の笑顔を左右する

ままとこどものからだケア

育児は24時間休みなし。
ママ自身が「自分のケアを後回し」にしてしまいがちですが、
ママの心と体の安定こそが、家族の幸せの土台になります。

・つらさを「わかってくれる人」に話したい
・薬に頼らず、ナチュラルに整えたい
・一時的でなく、根本からよくなりたい

そんなときは、ママケアに強い治療院を探してみてください。
※治療内容・方針は院によって異なります。詳しくは各院にご確認ください。

交感神経過多に関連するよくある質問

Q1:産後の自律神経の乱れはどのような症状で現れますか?
A1:自律神経のバランスが崩れると、具体的には「常に緊張していてリラックスできない」「夜眠れない」「急に不安感に襲われる」「心臓がドキドキする」「頭痛やめまいが続く」といった症状が現れます。これは交感神経が過剰に働いて、副交感神経がうまく作用しないことが原因で、産後のホルモン変化や生活リズムの崩れと密接に関係しています。
Q2:「交感神経が優位」とは、どういう状態のことですか?
A2:交感神経は活動モードの神経で、ストレスや緊張時に働きます。「交感神経が優位」とは、このモードが長時間続いてしまい、身体が常に“戦闘モード”にある状態。呼吸が浅く、筋肉がこわばり、血流が悪くなるため、結果的に疲れやすく・眠れず・イライラが続くなどの悪循環に陥りやすくなります。
Q3:産後のイライラや不安感は、自律神経のせいなのですか?
A3:はい、多くの場合、自律神経の乱れが関係しています。産後はホルモンバランスの急変に加えて、睡眠不足・過度な緊張・社会的孤立感などが交感神経を過剰に刺激し、気分の浮き沈みや焦燥感を強めます。「自分が悪い」と責めるのではなく、身体の仕組みによる影響だと知ることで、適切なケアに繋がります。
Q4:産後の交感神経過多に、薬を使わない対処法はありますか?
A4:はい、たとえば以下のような方法が有効です。
  • 深い腹式呼吸(副交感神経を刺激)
  • ぬるめのお風呂(リラックス神経の活性化)
  • 鍼灸や整体での神経調整
  • 自然音を聴く・日光を浴びるなど
産後・授乳中でも安心して行える自然な方法で、自律神経のバランスを整えることが可能です。
Q5:交感神経過多が続くと、どんなリスクがありますか?
A5:長期間交感神経優位な状態が続くと、慢性疲労・睡眠障害・自律神経失調症・免疫低下・ホルモン分泌の乱れなどにつながりやすくなります。結果として、産後の体力回復が遅れるだけでなく、育児にも悪影響が出てしまうため、早めのケアが大切です。
Q6:自律神経を整えるのに最も効果的な時間帯はいつ?
A6:一日の中で「朝」と「寝る前」が特に重要です。
  • 朝は日光を浴びてセロトニン分泌を促す
  • 夜はスマホを避け、就寝2時間前からリラックスモードに切り替える
という工夫で、自律神経の切り替え(交感神経→副交感神経)をスムーズにすることができます。
Q7:子育て中のママにおすすめの“ながらケア”方法はありますか?
A7:あります。たとえば、
  • 抱っこしながら深呼吸を3回
  • 授乳中にアロマを焚く
  • おむつ替えの後に肩回しをする
など、生活の隙間に自律神経ケアを組み込むことで、無理なく継続できます。忙しいママこそ“ながらセルフケア”が鍵になります。
Q8:「イライラした自分」に自己嫌悪…どう向き合えばいい?
A8:まず、イライラは「あなたの性格」ではなく、「脳と神経の状態」です。交感神経が優位なとき、ちょっとしたことで怒りやすくなります。大切なのは、“責める”のではなく、“気づく”こと。気づいたら深呼吸する、誰かに話す、ケアを受ける――小さな選択が、自分と家族の安心につながります。
Q9:鍼灸や整体は、自律神経にも効果がありますか?
A9:はい。鍼灸ではツボ刺激により副交感神経が活性化され、筋緊張の緩和・血流促進・内臓機能の調整が可能です。整体や骨盤調整でも、姿勢改善により神経伝達の流れが整い、呼吸や自律神経が安定しやすくなります。医学的エビデンスも増えており、産後ママに優しい選択肢です。
Q10:自律神経ケアは“自分のため”だけじゃない?
A10:その通りです。ママが心身ともに安定していることで、赤ちゃんにも安心感が伝わり、家庭全体が穏やかになります。自律神経を整えることは、単なる「不調改善」ではなく、「家族の笑顔を守ること」に直結しているのです。ママ自身のケアを「最優先の育児」と捉えて、ぜひ積極的に取り組んでください。