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COLUMN
【繰り返す足首の捻挫】子どもが何度も足をひねる理由と対処法
成長期の子どもに多い「捻挫グセ」に注意!
「また足首をひねった」「歩けているから大丈夫だと思ったらまた同じ場所…」
スポーツや日常生活の中で、子どもが何度も同じ足首を捻挫する。
それ、“クセ”になっているサインかもしれません。
特に小学生・中学生の成長期には、体の構造的な理由から「足首の捻挫」が起きやすく、正しくケアしないと再発を繰り返す可能性があります。
本記事では、以下のような疑問に答えます。
- 子どもが足首を捻挫しやすいのはなぜ?
- クセになる捻挫とは?
- 自宅でできるケアと予防方法は?
【原因】なぜ子どもは足首をひねりやすいのか?
1. 靭帯が柔らかくて不安定
成長期の子どもは、靭帯が柔らかく関節がゆるみやすい状態です。特に足首は、地面の凹凸や方向転換で簡単に捻れてしまいます。
2. 骨の強度が未発達
骨がまだ硬化しきっておらず、外力への耐性が弱いのも特徴。特に激しい運動後や疲労がたまったときに起こりやすい傾向があります
3. 体幹の未発達とバランス不足
「姿勢を保つ力」「転倒を防ぐ力」は大人ほど備わっていません。特にスポーツ初心者や低学年の子どもは、予期せぬ動きに弱いため、足をくじきやすくなります。
4. 痛みに鈍感&我慢しがち
「ちょっと痛いだけ」「みんな出てるから試合は休めない」
そんな気持ちから、痛みを軽視してプレーを続けることが、悪化や慢性化の原因に。
【放置のリスク】“クセになる捻挫”の正体
「歩ける=治った」は危険信号
実際の現場では、「腫れもないし大丈夫」と思って動き続けた結果、靭帯が緩んだままになり、再発のリスクが高まるケースが多く見られます。
再発を繰り返す「捻挫グセ」のチェックリスト
- 同じ足首ばかり捻る
- 歩き方が不自然になっている
- スポーツ後に違和感が残る
- 痛みが引いたのに腫れが残っている
- 1ヶ月以内に複数回捻っている
これらに該当する場合は、一度専門機関での評価を受けることを強く推奨します。
【正しい処置】自宅でできる応急処置とケア方法
RICE処置を知っていますか?
応急処置の基本は「RICE(ライス)」です。
- Rest(安静):動かさず、負担をかけない
- Ice(冷却):氷で20分冷やす(※タオル越しに)
- Compression(圧迫):テーピング・包帯などで固定し、腫れを防ぐ
- Elevation(挙上):心臓より高く上げ、血流をコントロール
【注意】「冷やすだけ」で終わらせないことが重要!
痛みが引いたら終わり、ではありません。
適切な固定・リハビリ・フォーム修正を行わなければ、関節のゆるみが残ったままになり、癖のついた状態に。
【予防法】再発を防ぐためにできること
1. 運動前のストレッチと動的ウォームアップ
特にふくらはぎ・足首まわりの可動性を高めておくことは有効です。
2. 体幹・バランストレーニング
- 片足立ち
- バランスボール
- プランク
などを通じて、足首への負担を分散できる体づくりを。
1. 正しい靴選び、インソールの見直し
サイズが合っていない靴や、クッション性の低い靴は捻挫の元。
足のアプローチサポートやヒールカウンターのしっかりした靴を選びましょう。
柔道整復師・鍼灸師 監修コメント
子どもの捻挫は、「使い方の癖」と「身体の成長段階」に密接な関係があります。痛みが引いた=治った、ではなく、関節の安定性・リハビリ状況・歩行のクセなどを多角的に評価することで、再発予防と競技復帰がスムーズに進みます。
湿布だけで済ませず、ぜひ専門家のサポートを受けてください。
ケガを“成長のチャンス”に変えるために

子どものケガは、将来の運動能力や生活の室に直結します。
「またひねった」「少し休めば治る」その油断が、関節不安定症や慢性痛の引き金になることも。
でも逆に、適切な対処をすることで「正しい動き方」を身につけるチャンスにもなります。「捻挫を繰り返す子」「早く競技復帰させたいけど心配」
そんな時は、子どもの成長に詳しい治療院やスポーツトレーナーの支援を活用してみてください。