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COLUMN
「産後から手首が痛い…」それ“腱鞘炎”かも?
抱っこ・授乳の負担が積み重なる“ママの職業病”に要注意
- 「赤ちゃんを抱っこしたあと、手首がジンジンする…」
- 「哺乳瓶を持つだけで、親指のつけ根がズキッと痛む」
そんな症状、あなたにも心当たりはありませんか?
それ、腱鞘炎(けんしょうえん)の可能性があります。
特に産後ママに多くみられるのが、親指側の手首に起きる「ド・ケルバン病」というタイプの腱鞘炎。日々の育児で酷使されることで、気づかぬうちに炎症が進行しているケースも少なくありません。
産後の腱鞘炎が増える3つの理由
1. 抱っこ・授乳の姿勢で手首を酷使している
赤ちゃんを支えるとき、手首が常に「反り返った状態」になっているのをご存知ですか?この状態が長時間・繰り返されることで、腱と腱鞘の間に摩擦が生じ、炎症を起こします。
2. ホルモンバランスの変化
妊娠中や産後に分泌される「リラキシン」などのホルモンにより、関節や腱のまわりが緩みやすくなっています。これにより、通常よりも炎症や負荷がかかりやすい状態になっています。
3. 睡眠不足や疲労の蓄積
育児中は慢性的な疲労状態が続くため、筋肉や腱の回復が追いつかず、腫れや痛みが長引く原因に。
腱鞘炎を見逃さない!こんな症状に注意
- 親指を動かすとズキッと痛む
- 手首の親指側が腫れている・熱感がある
- 朝、手首や指がこわばって動かしづらい
- 抱っこや哺乳瓶を持つのがつらくなってきた
- タオルをしぼる、ペットボトルを開ける動作が痛い
特に、片手で赤ちゃんを抱っこしながら作業している方や、重たいチャイルドシートを持つ方に多く見られる症状です。
忙しいママでもできる!セルフケア5つのポイント
痛みが強いときは“冷やす”
氷や保冷剤で1日2〜3回、1回15分程度冷やしましょう。炎症期にはアイシングが効果的です。
テーピング・サポーターを活用
手首や親指を固定することで動きを制限し、悪化を防ぎます。市販のママ向け腱鞘炎サポーターも有効。
前腕・指のストレッチ
腱に関連する筋肉(腕橈骨筋や長母指外転筋など)を軽く伸ばすことで、血流改善と回復促進が期待できます。
抱っこの仕方を工夫
抱き上げるときは手首ではなく肘や肩で支える意識を。手首を反らさず、手のひら全体で赤ちゃんを支えると負担が軽減します。
睡眠・栄養も意識
筋肉・腱の修復には睡眠と栄養も重要。タンパク質やビタミンB群を意識して摂りましょう。
鍼灸・接骨院でできるケアとは?
「セルフケアでは改善しない」「痛くて日常生活がつらい…」
そんな方は、専門家による施術が効果的です。
鍼灸・接骨院では、
- 手首〜肘・肩にかけての筋緊張の緩和
- 姿勢や使い方の見直し
- 血流を改善し、自然治癒力を高める鍼灸施術
- 関節や筋膜の調整による根本アプローチ
などを通して、再発予防も含めたサポートを行います。
柔道整復師・鍼灸師監修コメント
産後の腱鞘炎は、一時的な不調ではなく、育児をがんばるママの身体からのサインです。放っておくと慢性化したり、他の関節(肩や肘など)にも負担が連鎖することがあります。早期のケアで回復が早まりますので、無理せずご相談ください。
「頑張るママの手首に、休息とケアを。」

赤ちゃんの笑顔を支えるママの“手”。その痛みにもちゃんと向き合ってあげてください。
ママこケアでは、産後ママのお悩みに特化した施術や生活指導ができる専門院をご紹介しています。腱鞘炎の早期ケア・予防はもちろん、骨盤・姿勢・育児動作までトータルにサポートする体制を整えています。
※院によって施術内容や対応方針は異なります。
手技・鍼灸・生活指導など、対応できる内容に違いがありますので、詳細は各院に直接ご確認ください。