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COLUMN
成長期の子どもに多い「疲労骨折」こんなサイン、見逃していませんか?
「成長痛だと思っていたけど…」実は“疲労骨折”かもしれません
子どもが運動のあとに「足が痛い」「膝が痛い」と訴えることはありませんか?よくある「成長痛」と思いがちですが、実は疲労骨折だったというケースも少なくありません。
特にスポーツを頑張っている小学生〜中学生のお子さんは、成長期特有の骨の構造や負担から、疲労骨折を起こしやすい状態にあります。
疲労骨折とは?
疲労骨折(ひろうこっせつ)とは、転んだりぶつけたりする強い衝撃ではなく、同じ動作の繰り返しによって骨に小さなヒビや亀裂が入る状態をいいます。
- 見た目に大きな腫れがない
- レントゲンに映らないこともある
- 初期症状が軽く、見逃されやすい
という特徴があり、気づかずに運動を続けてしまうと悪化するリスクもあります。
疲労骨折が起こりやすい部位
- 足の甲(中足骨)
- すね(脛骨)
- 膝まわり(大腿骨・膝蓋骨)
- 腰(腰椎分離症)
- 肘・腕(投球障害)
- かかと(踵骨)
特に「ジャンプ・走る・踏み込む」動作が多い競技(バスケ、サッカー、野球、陸上、ダンスなど)に多く見られます。
保護者が見逃しやすいサインとは?
以下のような訴えがある場合は、成長痛ではなく疲労骨折の可能性も考えてみましょう。
「最初は運動後だけ痛かったのに、最近は日常でも痛がる」
疲労骨折は初期は軽度の痛みでも、放置すると常に痛むようになります。
「押すとピンポイントで痛がる」
筋肉痛や成長痛は広範囲に出ることが多いですが、疲労骨折は“1点だけが強く痛む”のが特徴です。
「片足だけ痛がる」
左右差がある痛み(特に利き足側)には注意。使いすぎによる負荷集中の可能性があります。
「足を引きずるようになった」「スピードが落ちた」
本人は頑張っているけど、動きに変化がある場合、体が無意識に痛みを避けている可能性があります。
疲労骨折を防ぐためにできること
運動量と休息のバランス
「成長期 × 運動の頑張りすぎ」は骨にとって負担が大きく、適切な休養と栄養の確保が必須です。
靴・インソール・着地の見直し
合わない靴や着地のクセがあると、足への衝撃が一部に集中しやすくなります。サイズや使い方の確認を。
柔軟性や体幹トレーニングも重要
柔軟性の低下や、骨に頼りすぎた動作は疲労骨折のリスクを高めます。体全体で動けるバランスを育てましょう。
早期発見・早期ケアが未来の体を守ります
疲労骨折は「完全に折れてから気づいた」「いつの間にか長引いていた」というケースも多く、部活や日常生活に影響を及ぼすことも。
ママこケアでは、子どもの体の使い方や運動時のクセ、骨格バランスなどを見ながら、再発予防・負担分散のケアができる接骨院・鍼灸院をご紹介しています。
柔道整復師・鍼灸師監修コメント
疲労骨折は、“見えないケガ”とも呼ばれます。
「我慢強い子ほど、痛みを言い出しにくい」ことも多く、親御さんが早めに気づいてあげることが何より大切です。
体のゆがみや筋力バランスを整えることで、再発を防ぐだけでなくパフォーマンス向上にもつながるケアが可能です。
お子さまの「小さな痛み」見逃さずに、まずはチェックを

疲労骨折は、初期のサインを見逃さずに対応することで、重症化を防ぐことができます。「痛いと言っているけど成長痛かな?」「部活で足を引きずっている気がする」そんな時は、お近くの院で状態を見てもらうことをおすすめします。
※院によって対応範囲や方法は異なります。各院の詳細をご確認ください。